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2017.07.25 Tuesday
オススメレインスーツ対決!!:KUSHITANI名東店

梅雨明けしましたが、いつ雨が降ってくるか分からないのが昨今の天候です。

(僕も先週酷い目に合いましたw)

 

ロングツーリングの季節でもありますので、名東店で取り扱っているオススメレインスーツ二種の比較対決をしてみましょう!

 

まずはコレ!

 

モンベルの定番オートバイ用レインスーツ「ストームバイカー」です。

 

DSC03455.jpg

 

これの詳細に関しましては、以前くわしくご紹介いたしましたこの記事をご参照ください。

 

もう一種はこちら。

 

パワーエイジの「UNWETレインスーツ」です。

 

DSC03454.jpg

 

こちらの詳細はこの記事をご参照ください。

 

どちらも「3レイヤー構造」「必要にして充分な生地スペック」「2万円を割る価格」で、ロングツーリングでガンガン使う人には甲乙つけ難いよく出来たレインスーツです。

 

「どちらを選ぶか?」っていうのはもう「お好みで・・」ってことになるんですけど、それぞれやはり一長一短はございます。

 

まずパワーエイジさんの方ですが、こいつの売りは何と言ってもこのデザイン(生地感)です。

 

DSC02997.jpg

 

しっかしとした腰のある生地、つや消しの落ち着いたカラーリングで、「いかにもカッパ」然とした雰囲気がありません。

ジャケットと言ってしまえばジャケットにも見えるカジュアルさです。

 

DSC02998.jpg

 

僕が知る限り、「デザイン性をも追究したレインスーツ」というのは過去にあまり例がありません。

 

やっぱり雨の日だってお気に入りのデザインのものを身に着けたいですよね!

 

しかしこのレインスーツの決定的な弱点は、カジュアルさとトレードオフの収納性なのです・・・

 

つまりデカイんですよ。

生地が厚手なのでこれはどーしようもありません。

 

収納袋に入れた状態はこんな感じ。

 

DSC03456.jpg

 

上がパワーエイジ。下がモンベルです。

 

もう比較するのが気の毒なくらいの差です。

 

やはりモンベルさんは日本を代表するアウトドアメーカーだけあり、こういう「コンパクトな収納性」に関してはバイクウエアメーカーの追随を全く許さないノウハウを持っています。

 

このレインスーツ二種を店頭で悩まれるお客さんの「悩みのポイント」はほぼここに集約されています。

 

「デザイン性は魅力だけど、レインスーツというものの立ち位置を考えるとコンパクトな収納性も大事だ・・」

 

本当に皆さん一様にここに頭を悩ませるんですね。

 

しかし弱点というのはどんな種類のモノであれ、工夫次第である程度は解消できる場合がほとんどです。

 

そもそもこのパワーエイジのレインスーツの収納袋は、(出し入れのし易さを優先してなのか)必要以上に大き目です。

 

そのためそのまま収納した状態ですと、なおさらその差が大きく見えてしまうんですね。

 

じゃあこいつを使ってやりましょう!!

 

DSC03465.jpg

 

モンベルさんの「コンプレッションスタッフバッグ(S)」です。

 

一見普通のスタッフバッグですが、裏側にコンプレッションベルトが装備されています。

 

DSC03464.jpg

 

まずは普通にレインスーツを入れてみますと・・・

 

DSC03466.jpg

 

まあこんな感じ。

 

DSC03463.jpg

 

純正の収納袋と同じくらいの大きさです。

 

しかしこの裏側にあるコンプレッションベルトを締め込んでやりますと・・・

 

DSC03459.jpg

 

こんな感じになります。

 

DSC03462.jpg

 

純正の袋に収納した状態と比較してみましょう。

 

DSC03457.jpg

 

上から「パワーエイジ純正収納袋」「パワーエイジ×モンベルコンプレッションバッグ」「モンベルレインスーツ」です。

 

さすがに「モンベル並み」とはいきませんけど、その中間くらいにはなりますね。

 

 

このコンプレッションスタッフバッグ、当店でも在庫することにしましたので、既にパワーエイジさんの方をご購入された方もぜひご検討くださいねー!

 

 

 

| kushitanimeit | 商品掘り下げ解説 | 19:35 | - | - | pookmark |
2017.01.23 Monday
【保存版!】新型レザージャケット解説 その2:KUSHITANI名東店

前回は、クシタニ革ジャケットのラインナップの中でのこのジャケットの立ち位置のようなところを解説いたしましたが、今回はこのスプリクトジャケットそのものについて詳細に見ていきましょう。

 

DSC07631.jpg

 

デザインはオーソドックスかつシンプルなシングルライダーススタイルです。

 

左肩のラインが控えめなデザイン的な主張になっています。

 

DSC07632.jpg

 

革は、クシタニが誇る耐洗濯性レザー「エグザリートレザー」を採用しています。

 

DSC07638.jpg

 

この革はいざとなれば水洗いも可能なだけあって、少々の水濡れは問題にならず、従来の革に較べると圧倒的にメンテナンスフリーです。

(全く手入れがいらないわけじゃありませんヨ)

 

僕としましては洗濯のことよりもこちらにメリットを感じますねー。

 

ツーリング中、急に雨が降ってきた時に焦らなくてもいいってのは本当に気が楽です。

一般的な革ジャンはそういうわけにいきません。

 

もちろん構造上ジャケットが防水なわけじゃありませんのでレインスーツは着用しなくてはいけませんが、よっぽどのゲリラ豪雨とかでなければ「次のサービスエリアまで行っちゃえ!」くらいなら充分耐えられるかと。

 

コンプリートジャケットの時代から、「革のエグザリート化」はユーザーさんの「悲願」でしたのでようやくここにきてそれが実現したというわけですね。

 

機能性重視のジャケットですので、エアインテーク&ダクトも装備しています。

 

DSC07633.jpg

 

DSC07636.jpg

 

もちろん対応モデルならば、パンツとの連結も可能です。

 

DSC07634.jpg

 

背中には運動性能を助けるシャーリングを装備。

 

DSC07635.jpg

 

エリは前傾時の食い込みを軽減するため、後ろ側がニットになっています。

 

DSC07637.jpg

 

この辺はレーシングスーツからのフィードバックですね。

 

縫製はもちろん日本国内の工場にて行っております。

 

今時海外縫製=粗悪ということは全くありませんが、所有感の部分でもありますね。

 

ちなみにクシタニの海外生産ジャケットと比べてみましょうか?

 

DSC07643.jpg

 

まぁ〜細かく見るとごく微細な曲りやピッチの変化は見られますが、実用上支障がでる程ではありません。

 

こちらがスプリクトジャケットです。

 

 

さすがに美しいですね。

 

ただ注目ポイントは、単に「均一な縫製」だけではなく、この「糸の革への食い込み具合」なんですよね。

これがもう(美しい縫製フェチとしましては)ウットリするくらい絶妙です。

 

 

これは、厚みがしっかりとありながら、コシと柔軟性を併せ持った良質な革を、確かな技術で縫製した時のみに見られる「美しい食い込み」なのです。

もちろん見た目だけでなく強度面に寄与してる部分も大きいですよ。

 

レーシングスーツの仕上がりも同様ですので、今度お店でよく見てみてくださいね!

 

そして最大のアピールポイントはその革質なんですけど、こればっかりは写真ではお伝えしにくいです・・・

 

DSC07641.jpg

 

手前が海外生産品ですが、どうしても海外で生産(海外のタンナーさんで革を手配)しますとこういう「化粧っ気の多い革」になってしまいます。

 

表面塗膜や型押しの関係か、手触りに若干硬さを感じるのです・・・

(それでも同価格帯の他社さんの革と比べると圧倒的に柔らかいんですけどね)

 

それに比べるとスプリクトジャケットの革は、極力原皮の柔軟さとコシの強さとシボを残した丁寧な鞣しで仕上げられていますので、特にマニアでなくても「いい革だなぁ〜」とすぐさま実感できる感触です。

 

これはカッティングの雑妙さと相まった結果なのでしょうが、ご試着いただけるともうハッキリとその上質な造りは体感していただけます。

 

実際ここのところこのジャケットのお問合せが多いのですが、試着された方は間違いなく

 

 「うわぁ!」

 

って言いますよ!(笑)いやホント「うわぁ!」ってww

 

もう百万回この革の良さを言葉に尽くすよりも、この「うわぁ!」がこのジャケットの本質を現していると言っていいと思います。

 

ぜひこのジャケットを店頭で(出来れば名東店でw)ご試着くださいね!!

 

今度はあなたが「うわぁ!」と唸る番です!!

 

| kushitanimeit | 商品掘り下げ解説 | 18:02 | - | - | pookmark |
2017.01.21 Saturday
【保存版!】新型レザージャケット解説 その1:KUSHITANI名東店

お待たせいたしました!

 

以前入荷のお知らせだけしておりました新型レザージャケットについて詳細を解説いたします。

 

ただこのモデルだけを解説いたしましても、なかなかこのジャケットの正確な立ち位置のようなものはご説明しにくく思いますので、クシタニ革ジャケットの現在のラインナップや歴史なども含めまして包括的な解説を試みたいと思います。

 

よって若干長くなりますがそこは辛抱して読んでくださいね!

 

名東店のブログは、他のクシタニショップのどのブログよりも個々のアイテムについて掘り下げて解説しているという自負はあるのですが、その分読者の皆様に若干の忍耐力も要求するのですww

 

まずは品名・品番から。

 

 ★K-0681Z スプリクトジャケット★

 

DSC07631.jpg

 

それではまず、現在のクシタニレザージャケットの大まかな分類からご説明いたしましょう。

 

カタログなどをご覧いただけましたらお分かりいただけますように、クシタニのレザージャケットはまず非常に大雑把に分類してしまうと、以下の二つのカテゴリーに集約されます。

 

L-J1.jpg

 

ライディング系ストリート系ですね。

 

この二つの開発コンセプトの相違というのはハッキリしておりまして、

 

 〇ライディング系:あくまでもオートバイに乗車した時に求められるフィット感を追究したスポーツモデル

 

代表格はインフィニティジャケット系になりますでしょうか?

 

K-0607.jpg

 

 

 〇ストリート系:服としてのデザイン性やシルエットを追究したカジュアルモデル

 

こちらの代表格はアンフィニッシュジャケットなどですね。

 

K-0672.jpg

 

このように分類できるかと思います。

 

お客さんが革ジャンに求める要素というのもほぼこのカテゴリーに二分されまして、双方求めているところが対極にありますので、開発も割り切ってどちらかに振っているわけです。

 

「どちらも」を求めた場合非常に中途半端なものにしかなりませんしね。

 

まぁここまではあくまでも趣味の問題になるのですが、実は突き詰めるとここからさらに細分化されていきます。

 

ストリート系は、そこから先は「あくまでもデザインの好み」で選んでもらえばいいわけですが、ライディング系はそこからも細かい分類があります。

 

まずは下図を見てください。

 

L=J2.jpg

 

「国内縫製モデル」「海外縫製モデル」です。

 

これはもう分かり易く「グレードの差別化」と分類してしまっても差し支えないかと思われます。

 

ライディング系はクシタニのレーシングスーツのノウハウを惜しみなくフィードバックさせていますので、本気で造るとかなり高額にならざるを得ません。

 

そこで、「コスト度外視、クシタニの持てる技術を全て投入したハイエンドモデル」「どなたにでも入手しやすいよう、海外生産することでコストダウンを目指したモデル」に分けて開発しておりわけです。

 

前者の代表格はインフニティジャケット。後者はモジュールジャケットがそれに当たるでしょうか。

 

誤解のないように申し上げますと、海外縫製モデルももちろんクシタニが長年培ったレーシングスーツのカッティングや安全性などは出来うる限りフィードバックさせていますし、「価格」というのも性能の大事な要素です。

 

むしろ他社さんの同カテゴリーに対抗する意味合いでは、むしろこちらが主戦場と言っても差し支えないんじゃないでしょうか?

 

僕も長年このカテゴリーの商品を見ておりますが、モデルを重ねるごとにクオリティはアップしておりますし、「よくこの価格でここまで作り込むよなぁ」と感動する程、心血注がれてるのがよく分かります。

 

海外生産モデルは、性格上ワンロット生産の完全限定モデルですので、「気に入ったデザインが出た時が買い時」というプレミア感も楽しみのひとつですしね!

 

さて。

 

ここからが若干本題めいてくるのですが、実は国内生産モデルもまたさらに二つの系統に分類されるのです。

 

それは・・・

 

 ○出来うる限り「レーシングスーツの上半身だけをジャケットに仕上げることを目指した」スポーツに特化したモデル

 

 ○レーシングスーツの技術を極力フィードバックしつつ、ツーリングでの使用を主目的にした汎用性のあるモデル

 

です。

 

繰り返しになりますが、前者の代表格は「インフィニティジャケット機Ν供廚箸いΔ海箸砲覆蠅泙后

 

K-0607.jpg

 

「モデル供廚呂気蕕乏笋蠕擇辰毒愧罎縫┘▲蹈僖奪箸眩備しています。

 

K-0676.jpg

 

この両モデルは、アクセルライドパンツと連結するとMFJ公認を取得できるということからもモデルの特性が窺い知れると思います。

 

分かり易く言ってしまえば、このジャケットは「レザージャケット以上・レーシングスーツ未満」という非常に割り切ったモデルなのです。

 

しかしごく一般的なツーリングに使用しようと思うと若干スパルタン過ぎます。

 

カッティングはかなり前傾のキツい立体裁断が施されていますし、デザインもスポーティ。

なによりも相当高額です。

 

では、後者の「レーシングスーツの技術を極力フィードバックしつつ、ツーリングでの使用を主目的にした汎用性のあるスポーツツーリングモデル」というのはどれに当たるのでしょうか?

 

ここからが核心です。

 

実はここ数年ここのポジションが空いていたのです。

 

L-j4.jpg

 

 

 

クシタニの長いお客様ならご存知の通り、クシタニのレザージャケットのこのポジションには長年「コンプリートジャケット」というモデルが不動の位置を確保していました。

 

L-J3.jpg

 

 

K-0512.jpg

 

このモデルは初期モデルです。

 

ちゃんと追及すれば判明すると思うのですがw、恐らく90年代後半から2000年代前半までラインナップされておりました。

 

カッティングは、オートバイに乗った時に余分なダブつきやバタつきが発生しにくい立体化されたものが採用されつつ、オートバイを降りた時にも身体を拘束し過ぎない絶妙なものでした。

 

革はしっかりと厚みがありながら、しっとりとした柔らかい風合いも併せ持った上質なオイルレザーで、誰が触っても「いい革だ」と実感できるものでした。

 

長年、クシタニのレザージャケットの看板モデルとして君臨し、ストリート系の代表格「シングルジャケット」と二枚看板を担っておりました。

 

売る方としましても「顧客満足度が非常に高い鉄板アイテム」として、自信を持ってオススメ出来るアイテムのひとつでした。

 

したがいまして、メーカーとしても大事に育てていた定番モデルで、時々マイナーチェンジをしながら長くラインナップされ続けました。

 

これがセカンドモデル(だったはずw)です。

 

K-0605.jpg

 

カッティングに小変更を加えて、よりフイット感を増すためのマイナーチェンジだったと記憶しております。

 

品番こそ変わったものの、「完璧」を意味する「コンプリートジャケット」という商品名はそのままに、アイコンとも言える「両胸のナナメファスナー」も継続されました。

 

確か発売から20年目には、革をエグザリート化した(この要望はメチャクチャ多かった!)限定モデルなんかもリリースされました。

 

そして2014年頃にまたマイナーチェンジが施されました。

 

K-0655.jpg

 

写真は「パールホワイト」ですが、もちろん黒もラインナップされました。

 

象徴的だった胸のポケットは片側だけに変更され、脇にはスーツと同じザイロンニットが装備されました。

 

しかし長年に渡るコンプリートジャケットの歴史は一旦ここで幕を閉じます。

 

正直セールス的にはそれほど振るわなかった・・・という記憶があります。

恐らく一番の要因は価格面でしょう・・・

 

それまでは10万円を切る価格で、国内生産モデルの中の言わば「普及モデル」としてインフィニティジャケットとの差別化が成り立っていたのですが、このモデルでついに税抜き¥110,000となり、棲み分けが難しくなったのが主因と思われます・・・

 

恐らく生産は1〜2ロットで終了してしまったはずです。

 

しかしこれはもういたしかたのないことです。

 

「いい物を作ろう」と思えばコストアップは避けられませんし、かと言って品質的な妥協もしたくない・・・・

 

コンプリートジャケットの生産終了は、開発陣としても(もちろん我々販売サイドとしても)苦渋の決断だったに違いありません。

 

しかし生産が終了してからもこのポジションの革ジャケットへの希求の声は無くなりませんでした。

むしろ年々大きくなっていたっと言ってもいいかもしれません。

 

 「どうせクシタニの革ジャケットを買うならば、その中で技術の粋を極めたモデルが欲しい」

 「しかしやはりツーリングでの使用を前提とした汎用性も欲しい」

 

恐らくこういうポジションのジャケットが、多くのツーリングライダー、多くのクシタニファンの最もマスな部分なのではないでしょうか?

 

当然開発陣もそこを意識してなかったわけではないでしょう。

 

ここ数年の沈黙を破り、昨年の夏の社内向け展示会で一本の新作革ジャケットが提案されました。

 

大変前置きが長くなりましたが、これが今回デリバリー開始された「スプリクトジャケット」というわけです!

 

DSC07632.jpg

 

大体このジャケットの「立ち位置」のようなものがご理解いただけましたでしょうか?

 

それでは次回にこのモデルの詳細について解説したいと思います!お楽しみに!!

 

 

 

 

 

 

 

| kushitanimeit | 商品掘り下げ解説 | 18:53 | - | - | pookmark |
2016.08.04 Thursday
シン・モカシンブーツ:KUSHITANI名東店

まずお断りしておきますが、タイトルに特に意味はありません(笑)

 

えー・・・

先月この記事で、ブーツ選びについて書いた数日後に、お客様より1本のメールをいただきました。

 

お客様をIさんといたします。

まずはそのメールからご紹介いたしますね。

 

-----------------------------------------メール引用---------------------------------------

 

いつもブログを拝見しております。

特にウエアなどの解説はとても参考になり、気がついたらクシタニ製品ばっかりになってしまっています。

さて、先日のブーツの解説はとても興味深く読まさせていただきました。

その時思ったのですが、モカシンブーツの位置付けって?

防水でファッショナブル!

なぜ、今回の紹介リストに出てこないの?

お時間のある時に、ぜひ解説をお願い致します。

 

-----------------------------------------引用終わり---------------------------------------

 

なるほど・・・

そう言われてみれば、先日の記事は(あれだけの長文にも関わらず)モカシンブーツへの言及が全くありませんでした。

 

あの記事に関しましては、あくまでツーリングブーツに求められる機能性に特化した観点から、それぞれのモデルのメリット、デメリットや立ち位置について解説いたもので、言ってみればツーリングブーツとしては保守本流に属するモデルの解説が中心になったわけですね。

 

そこへいくとモカシンブーツはちょっとばかり変化球です。

いや・・他に代替が効かない・・という意味では「唯一無二の変化球」とも言えます。

 

ただしもちろん変化球には変化球なりの明確な狙いがあります。

 

そこを解説する作業そのものはそんなに労力は要さないのですが、タイミング的にセール目前で、同時に二つのことを進行出来ない僕としましてはww、Iさんにも「スイマセン・・・ちょっとセール終わるまで待ってください〜〜」とお願いしておりました。

 

しかしどうせお待ちいただくなら解説にも幅を持たせたいと考えました。

どうすればこのブーツの真髄に迫れるのか?

 

あ・・そっか。

造った人に聞けばいいじゃん!

 

てなわけで、企画開発部のブーツ担当S課長にこんなメールを出しました。

 

-----------------------------------------メール引用---------------------------------------

 

お疲れ様です。

 

最近ありがたいことに、ブログ読者様より、「このアイテムについて掘り下げて解説して欲しい」というメールを頂くことが多くなりました。

今回も「モカシンブーツの立ち位置について教えて欲しい」というご要望をいただきました。

基本的にモカシンブーツに関しましては

 〇ツーリングが好きなので防水機能は欲しいけど、デザインもオシャレなブーツが欲しい
 〇そんな要望に応えた、機能性とデザインを高次元で両立したブーツ


こんなニュアンスでご説明しようかと思っておりますが、せっかくなので開発者のコメントなども頂けると俄然解説に膨らみが出ると思います!

お客様より、このメールのやり取りをブログにアップしても構わないと許可を頂いていますので、読まれる方にも興味深いかと思われます。

そこでお忙しいところ大変恐縮なのですが、

 〇このブーツを開発するにあたって心がけたこと
 〇開発にあたっての苦労した部分


そんなことをちょっと教えて頂けると嬉しいです。 

 

-----------------------------------------引用終わり---------------------------------------

 

すると二日も経たずにとても詳細な解説メールが返信されてきました。

 

その内容を引用しつつ、僕がIさんに送ったメールをまた掲載いたします。

(ちょっと読みにくいかもしれませんが、僕の書いた部分は青、開発部からのメールの引用は緑のフォントです)

 

-----------------------------------------メール引用---------------------------------------

 

お世話になります。

すっかりお返事遅くなりまして申し訳ございません。

モカシンブーツについてですが、ブログの記事にもさせてもらうことも念頭に入れ、
せっかくなので企画開発の担当者からコメントなどを貰っておりました。

そこも含めて回答いまします。

まず端的に言いますと、このブーツの立ち位置は
「デザインと機能性の両立」ということになります。

ご存知のようにモカシンブーツは、ネオブーツと同じく
アウトドライフィルム装備の完全防水仕様です。

しかしこのブーツの選択理由の一番目にこの「防水性」を挙げる
お客様はそんなにいらっしゃらないでしょう。

まず「防水ありき」ということでしたら、クシタニにはネオブーツがありますし、
ネオブーツの方が全体的にライディングブーツとして原則的な造りをしています。

まずはやはりこのブーツのアピールポイントはデザインにあると言っていいと思います。

「オートバイ用のブーツもやっぱりオシャレな方がいい」という嗜好のお客さんが、
このブーツのデザイン性に惚れ込んで・・・・というのが一番ポピュラーな購入動機でしょう。

そして「その上で防水ならとても助かる」という順番でしょうね。

ツーリングの時もオシャレしたい。でもやっぱり防水機能も欲しい。

そんなお客さんにハマるんだと思います。

その辺の商品の立ち位置としましては、かつてクシタニにはショットガンブーツがありました。

これはエンジニアブーツにアウトドライフィルムをラミネートした「ツーリング&カジュアル」ブーツで、営業的にも一定の成功を収めました。

そこでそのコンセプトを引き継ぐもの・・・ということでモカシンブーツが企画されたという経緯です。

何故ベースがモカシンブーツだったのか?ということに関しましては
企画開発部の責任者のコメントを引用します。

これは「開発にあたって心がけたこと」という質問への回答です。


--------------------------------以下開発部からのメール引用------------------------------

藤森さんのおっしゃる通り、デザインと機能を高次元で両立させたいというのがモカシンの基本コンセプトになります。

 

基本的には、防水性や軽量さ、その他の実質的な機能については前モデル(ショットガンブーツネオブーツ)にて実証済みなので、そのノウハウをベースにデザイン優先にてアイテムを組み立てました。


またビジネス上、競合を意識しなければならないので、現状にて市場で見当たらないモカシンデザインを採用させて頂くことになりました。ブルーオーシャン的な展開でございます。
  
  そこで心がけたことは、


 第一にデザインバランスの調整です。


各パーツの配置やステッチ糸番手の種類や入れ方、シューレースの選定や、デザインにあうアウトソールの色、形の選定などなど。
例えばアウトドライの機能上、アウトソールの取り付けはセメント製法になりますがなるべく、セメント製法のルックスにならないように、相中の素材選定や薄さの設定を注意深く選定しました。

 第二に機能とデザインのバランス取りです。


たとえば、モカシンブーツはシューレース(靴ひも)仕様になっていますが、走行中紐がバタついたりほどけたりしないように、抑えループを装備させています。加えて、紐通しの最上部はあえて紐をヒッカケル使用から、鳩目仕様(紐を通す)にして、紐の脱落を抑える仕様にしています。


また、シフトチェンジのしやすさを実現する為、紐通しの両翼のパーツをなるべく上方向へデザインバランスを崩さずに位置設定をしています。

加えて、アッパーのつま先部分がアウトソールの合わせてあまり厚くならないように、心掛けました。(これもシフトしやすいように。。)

 第三に素材選定です。


アウトドライを採用するにあたって、アウトドライ基準というのが存在しておりまして(革の水分の吸い上げ量など)基準をクリアしつつ、アンイーブンブランのような立体感ある素材の選定を心がけました。
 

--------------------------------開発部からのメール引用終わり-----------------------------


以上のように、デザイン選定にあたっては、「カジュアルブーツとして定番化したデザインでありながら(バイクウエア市場では)競合しない」という選定だったようです。

次は「開発にあたって苦労したこと」という質問に対する回答です。


---------------------------------開発部からのメール引用----------------------------------

上記のとおり、思いつくままに機能やデザインをアイテムに積み重ね方式で盛ってくことは、そんなに難しいことでは無いです。

が、作り手も当然存在しますので、ただ盛るだけではなくできるだけ作りやすくシンプルに、盛りたい機能をできるだけそのままに調整することです。これは、モカシンにかかわらずどのアイテムにも言えることですが・・

何とかユーザー様に気にって頂けるようにアイテムを作らなければならない大事さもありますが、それと同等に生産現場へのケアも大切にしなければならない現状もありますので、そこがいつも苦労するところです。


----------------------------------開発部からのメール引用終り-------------------------------

商品開発にあたっては、まず第一に市場(お客様)のご要望に応えるというのが優先課題になるわけですが、企画開発の立場ですと、コスト面や製造現場との調整も気を配らなければならないでしょうし、その中で「最適な落とし処」も同時に模索しなければならないことも苦労するところのようです。

こういう話は私も案外聞く機会がありませんので、今回は色々と興味深いことも知ることが出来勉強にもなりました。

以上駆け足でのご説明になりましたが如何でしたでしょうか?

また何か疑問点などございましたらお気軽にお問合せください!

それでは今後とも何卒お引き立ての程お願い申し上げます。

 

-----------------------------------------引用終わり---------------------------------------ー

 

ちょっと引用部分が長くなって読みにくいかもしれませんが、モカシンブーツの大まかな立ち位置のようなものはお分かりいただけましたでしょうか?

 

僕の立場でも、商品個々の開発コンセプトや苦労したポイントなどはなかなか聞く機会がありませんので、こういう機会を頂いたことにとても感謝しています。

 

純粋に「へ〜そうだったんだ〜」と感心することも多いですしね。

 

ショットガンブーツの後継的なモデルとしてモカシンブーツが選定された理由が「他者と競合しない」というところも興味深かったですね。

 

こういうカジュアルで定番化しているものをオートバイ用にモデファイドする場合、ベースモデルの選定が売上を大きく左右する部分ですのでかなり頭を悩ませる部分でもあります。

 

特にモカシンブーツの場合「紐靴」ということが前提になってしまうため、それなりに決断がいったことと思います。

紐のある靴は、オートバイ用としてはどうしてもネガティブな部分が大きくなりますからね。

(ステップへの引っ掛かりや着脱性の問題)

 

かと言って元々のベースになったモデルの雰囲気は極力損ねたくないでしょうし、その落としどころを探るのがこういうモデルの最も苦労する部分なのではないでしょうか?

 

そういうことを知ったうえでクシタニモカシンブーツの細部を見ますと、非常によく考えられて作られてるなぁ・・というコダワリがよりいっそう窺い知れますよね。

 

DSC09466.jpg

 

DSC09464.jpg

 

DSC09467.jpg

 

これから夏のロングツーリングの季節を本格的に迎えますが、こんなコダワリでいっぱいのクシタニ渾身の一作、選択肢に加えてみては如何ですか??

 

ええ・・・書いてる僕が欲しくなってきました(笑)

 

またこんなお問い合わせはいつでも遠慮なくくださいね!

貼り切って回答しちゃいますよ〜〜!

 

| kushitanimeit | 商品掘り下げ解説 | 20:02 | - | - | pookmark |
2016.07.14 Thursday
オレ的ブーツ選びの歴史:KUSHITANI名東店

先日お客様から頂きここにも転載いたしました「ブーツ選びに関するお問い合わせメール」ですが、その後お客様とメールのやり取りをする中でこんなご質問も頂きました。

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 履き心地、安心感、フィット感、デザイン、性能、歩きやすさetc
 いろいろ考えて、店長が選ぶオンリーワンを教えてください。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 

承知いたしました。

果たしてどれくらいの方がご興味あるのか分かりませんが、それでは僕が歴代使用してきたブーツと、「何故そのブーツをチョイスしたのか?」ということも含めて解説していきましょう。

 

ただしここには「プロの目線」とかあんまり関係ないですよ(笑)

僕も皆さんと同じいちライダーであり、「自分のバイクライフに合うブーツ」という基準で選んでることにおいては皆さんとなんら変わることはありませんから。

 

僕のブーツ選びの基準というのは案外シンプルでして、条件にしていることはたった二つしかありません。

 

 〇デザインがカッコイイこと。

 〇それなりに防水性がしっかりしていること

 

たったコレだけなんですね。

 

ではここ20年くらいで穿いていたモデルを順次ご紹介いたしましょう。

(それ以前に履いていたブーツはそこまで思い入れがあったわけじゃないことと、80〜90年代はロードモデルに乗っているライダーは特に考えなしにレーシングブーツを履くものでしたので僕もそれに従っていました)

 

まずは90年代初頭から15年くらい履き続けたのがこのモデルです。

 

 

これはまだ現行モデルです。

KS−616Z ショートビルダーブーツです。

 

実はこのモデルには初期モデルと後期モデルがあります。

 

とは言っても初期モデルが生産されていたのはほんの2〜3年だと思いますので、正確に言いますならば「ごく初期モデル」と「それ以降の(現在まで続いている)モデル」と言った方が適格かもしれません。

 

両者の違いは唯一革質でして、初期モデルはノーマルレザー。

それ以降のモデルは超撥水皮革(KWP)採用なのです。

 

そもそも初期モデルが出た時に「カッコイイブーツが出たなぁ」と思っておりましたので、それに防水レザー採用となれば僕の好みにピッタリです。

マイナーチェンジとほぼ同時に購入しました。

 

僕の記憶が確かならば、クシタニのブーツの中でこのKWPを採用したのはこのショートビルダーブーツが最初だったのではないでしょうか?

(余談ながら、品番の末尾に「Z」が付くのがKWP採用ブーツの証でもあります。)

 

実際このブーツの防水性は相当なもので、2〜3日の雨ならばほとんど靴下が濡れたことはありませんでした。

 

またこの当時、クシタニのラインナップの中ではこのブーツが最も「エンジニアブーツ的テイスト」なデザインでもあり、そこも僕のお気に入りでもありました。

 

このブーツはあまりに気に入っていたため2足ローテしながら15年間履き続けました。

 

ただし世の中万能なアイテムなど存在しておりません。

 

このショートビルダーブーツにも当然のことながら「弱点」はありました。

 

まずは、ガルドシューズのような「ライディング時のフィット感や操作性」というものはほとんど期待できません。

全体の造りがルーズですので、ブーツの中で足がパコパコ動きますし、踵もパカパカ浮きます。

 

そんなわけで長時間の歩行にも向きません。

中で足が動くので靴ズレを起こすのです。

 

ですから僕はこのブーツを愛用している時のロングツーリングの時は、観光地用のスニーカーを別途持ち歩いていました。

 

それでも僕がこのブーツを長年愛用してきた理由はもう1にも2にも「デザインが気に入ってたから」に他なりません。

 

デザインさえ気に入ってれば、僕はその他のことは少々のことならば目を潰れるのです。

 

それほど気に入っていたこのブーツも、2000年代初頭に買い換えます。

 

買い換えたのは、雨の日のツーリングの時に初日で浸水したのがキッカケでした。

 

これも前述した「フィット感の希薄さ」に起因するのですが、中で足が動くため踵部分が擦れ、内側の豚革に穴が開きそこから浸水してしまったのです。

 

このブーツを長年使ってらっしゃるお客様の個体も、たいていはこの部分が擦れて裏革が薄くなっているはずです。

 

原因はハッキリしていますので、修理するなり新品に買い換えれば問題は解決するのですが、またそこから15年同じブーツを履くってのも何だか新鮮味に欠けましたので別のモデルを購入しました。

 

DSC09425.jpg

 

ショットガンブーツです。

僕はこのブーツを2〜3足履き潰しましたんですけど、その中でもこれが手元に残ってる1本です。

 

DSC09430.jpg

 

ソールがホワイトのネット限定品です。

(今はそんな希少品とは知らないバイトちゃんに貸与中ですww)

 

このブーツは、アウトドライフィルムを装備しておりますのでもちろん完全防水。

 

その上デザインは完全にエンジニアブーツを模倣・踏襲しておりますので、まさに僕の理想にはピッタリというわけでした。

 

ただですねー。

このブーツ、エンジニアにしては柔らかく、そこが好評の要因ではあったんですけど、何というか「ガッチリ感」というか「ハード感」にはイマイチ欠けてたんですよね。

 

防水という実用面では申し分なかったのですが、所有感みたいなところはあんまり擽らないんですよね。正直なところ。

 

それに前のこの記事にも書いたのですが、防水ブーツというのは修理対応にかなり制限があります。

 

雨の心配がないツーリングの時に酷使して、消耗させてしまうのも何だかもったいなく感じだしました。

 

そんな時にこのブーツがリリースされます。

 

DSC08965.jpg

 

ペコスブーツです。

 

これはショットガンブーツに感じていた、「カッチリ感の無さ」とは対極的に、とにかくヘヴィーでハード。

 

こういったエンジニアやペコス特有のガッチリとした造りこみで、また国内の職人さんの手により非常に丁寧に作られていることがプンプン匂ってきます。

 

もちろんKWPですので、1〜2日の雨ならば充分対応してくれそうです。

(その後のフィールドテストでは、かなりの雨の中二日間走行したところ、二日目の夕方に若干の浸水が見られました)

 

つまり、今現在の僕は

 

 〇日常的な日帰り〜1泊ツーリング→ペコスブーツ

 〇三日以上のロングツーリング→ショットガンブーツ

 

こういう使い分けが成り立っています。

(ただしロングツーリングの時にバイトちゃんが返してくれれば・・ですがww)

 

以上参考になりましたでしょうか?

 

見て頂いた通り、僕の用品選びというのはかなり偏向していますので当てはまらない方が多いかと思いますが、大事なのは「お客さんがどういう性能のブーツを求めたいのか?」ということと、「その要望に応えてくれるモデルはどれなのか?」ということを見誤らないことです。

 

ご相談には出来うる限りお答えいたしますので、お気軽にお問合せくださいね!

 

 

| kushitanimeit | 商品掘り下げ解説 | 17:40 | - | - | pookmark |
2016.07.04 Monday
お客様のメールより〜ブーツ選びの迷宮〜:KUSHITANI名東店

最近は本当にありがたいことに、遠方のお客様より「いつもブログ読んでます・・・ところでちょっと相談なんですけど・・・」というご相談メールを頂くことが多くなってきました。

 

これですねー。

社交辞令でもなんでもなくメッチャクチャ嬉しいんですよ。

 

僕の仕事はもちろんクシタニのウエアを多くのお客様に買っていただくことなんですけど、もっと突き詰めれば「お客さんのバイクライフに合ったアイテムをフィッティングする」ことだと固く信じているのです!ええ、固く!!

 

万人に適合するアイテムなんて存在しないですから。

 

ですから、ブログでも極力そういうことに気を配って書いているつもりなんです。

それを読んでそういうご相談を頂くというのは、そこにレスポンスを頂いているわけですからこんなに嬉しいことはありません。

 

 

先日も、遠く山口県からそんなご相談メールを頂きましたので抜粋のうえご紹介しますね。

 

恐らく同じ疑問を抱えていらっしゃる方も多いでしょうし、そういう方のお役に立てるのなら・・・と、お客様もメールでの紹介を快諾してくださいました!

 

このお客様、それまでは走ってる時間が中心のツーリングスタイルだったため、パドックジャケット、ダスティモトパンツ、GPWブーツ(いずれもスポーツライディング重視のアイテムです)でツーリングを楽しまれていたとのことなのですが、最近バイクを換えたことから、もっとのんびりとした、旅先でも色々と歩いて楽しめるようなツーリングをしてみたいと思うようになられたそうなんです。

 

そこでご相談内容です。

 

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そうなってくると上に書いたようないでたちではいろいろと不都合が出てきました。

ジャケットはもっとカジュアルにも使えるような革ジャンがいいなぁ。

パンツはもちろんエクスプローラージーンズ。

ブーツも歩きやすくて、防水で…と考え始めたところで
「ツーリングブーツと防水系のシューズやったらどっちがいいんかな?」と疑問が沸き上がりました。

候補としては、ネオブーツ、ガルドシューズ、アドーネシューズなんですが、もしよろしければこの3点の差、特徴、使い分けなどを狭く、深く掘り下げて教えていただけないでしょうか?

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いやーもう萌えちゃいますね!

俄然張り切っちゃいますね!

 

それでは以下が僕の書いた返信メールです。

も・の・す・ご・い 長文ですけどwそのまま掲載します。

 

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この度はお問い合わせありがとうございます。
また当店のブログを読んでくださってありがとうございます!

それではご質問にお答えいたします!

まず、非常に原則的な区分けからいたしますと、
基本的にこの3モデルですと、「ブーツ」と「スニーカー」という
2つのカテゴリーに分類されます。

 〇ブーツ:ネオブーツ、ガルドシューズ
 〇スニーカー:アドーネシューズ


そしてこれもまた原則的なことを申しますとほとんどのお客様は

 〇ある程度距離も時間も要するツーリング→ブーツ
 〇ショートツーリングや街乗り→スニーカー


こういう使い分けをしている方が大多数です。

つまりツーリング用としてはあくまでブーツがメインで、スニーカーはそのサブという位置づけですね。

ただし言うまでもなく、これはあくまでも「一般論」です。

つい先日も、この夏に10日間ほど北海道へ行かれる方にアドーネシューズを買お買上げ頂きました。
その方のスタイルには「防水スニーカー」という選択が合理的だったのです。

さて、まずはそこを前提としつつ各モデルのメリット・デメリットをそれぞれ解説していきます。

まず、ブーツの二種の選択の場合「防水性にどこまで拘るのか?」がポイントになります。

ご存知かとは思われますが、ネオブーツの最大の特徴であり、
またブーツとしての存在意義は「完全防水」というところにあります。

一見「完全防水」というのはどんなライダーにもメリットがありそうなものですが、
実は大きな弱点が二点程あります。

〇(防水仕様でない他の一般的なブーツと比較すると)相対的に蒸れる。
 
 これは防水フィルム装備のブーツについてまわる宿命です。
 どんなに透湿性能の高いフィルムであっても「フィルムが入っている」のと
 「入っていない」のとでは当然「入っている方」が蒸れやすくなります。

〇修理対応にかなり制約が出る

 これも前述したフィルム装備との関係なのですが、例えばチェンジパットや
 ファスナーなどが破損した場合、縫い直して修理いたしますとフィルムに
 針穴が開いてしまい、そこからの漏水は避けられません。
 完全防水ブーツの最大のアイディンディティである「防水性」を
 修理によって損なうわけにはいきませんため、防水ブーツは概ね
 メーカーとしての修理対応が「ソール交換」のみに限定されてしまいます。
 (対して完全防水でないブーツは、ほぼどんなことでも修理が可能)

つまり、ネオブーツのような完全防水ブーツというのは
防水性というものにそれほど拘泥されない場合、その防水のための仕様が
逆にネガティブにしか発露しない
ことになってしまいます。


対してガルドシューズは「簡易防水」です。

ガルドシューズの場合、クシタニが開発した強力な防水レザー(KWP)を
使用しておりますため、1〜2日シトシト降る雨の中での走行であれば、
まず靴下が濡れない程度の防水性はあります。

これはガルドシューズに限らず、KWP採用のブーツ全体が
有している性能でもあります。

ただし、縫い目のシーリング加工も施していないためおのずと防水性には限界があります。

私自身の経験やお客様のインプレを総合いたしますと、その防水性能は概ね二日間程度です。

三日以上降雨の中を走り続けると浸水の可能性が高くなります。

それ以上の防水性能を求めるのであれば、やはり完全防水のモデルが推奨となります。

ただし、単純にライディングブーツとしてのフィット感や操作性は
やはりガルドシューズの方に軍配があがりますし、ガルドのような「非完全防水」モデルは
ほぼありとあらゆる修理に対応いたしますため、
ほとんどのお客様が10年・15年と修理しながら大事に使われていらっしゃいます。

特に革のブーツの場合お客様の足の形に馴染みますため、その形を維持したまま
(修理しながら)使えるというのは大きなメリットですよね。

つまり(繰り返しになりますが)、ブーツ選択のポイントは「どこまで防水性能を重視したいのか?」に掛かってくると言えます。



次に「ブーツかスニーカーか?」という問題になりますと、
「オートバイに乗った時のフィット感やホールド感と、気軽さのどちらを優先するのか?」ということにかかってきます。

当然のことながら、フィット感やホールド感、またはライディング時の安心感は
圧倒的にブーツに分があります。

それにブーツはほとんど天然皮革なのに対し、スニーカーは人工皮革なため、
使用していくうちにオーナーさんの足型に馴染んでいく感覚もブーツの方に優位性があります。

また、スニーカーはほぼ修理が不可能な場合が多いため、
「モノとしての耐久性」にも相当の差があります。

それではスニーカータイプのブーツに対するアドヴァンテージがどこにあるかと言いますと、
やはり圧倒的な「気楽さ」です。
脱ぎ履きも楽ですし、軽いのでツーリング先で歩き回るのも楽です。

その上アドーネシューズの場合、理屈上はネオブーツと同等の防水性を有しています。

つまりどの選択でも一長一短あり、お客さんがブーツに対して求める優先項目と、そのブーツが開発にあたって優先項目にしていることが一致することが一番間違いがない選択と言えますね。

それではまとめましょう。

〇ロングツーリング大好き!
 なのでまずは何よりも完全防水が絶対条件。

 それなりに安心感も欲しいのでブーツタイプが望ましい。
 蒸れるとか、修理対応に難があるということは、

 完全な防水性の前では些細な問題でしかない。
  

   →ネオブーツ


〇防水性はそれほどこだわらない。

 1〜2泊のツーリングでのふいの降雨くらい耐えられれば充分。
 それよりもオートバイを操作する上でのフィット感やホールド感を重視したい。
 それにせっかくクシタニのブーツを買うのなら、

 修理が可能なモデルを直しながら長く使いたい。

   →ガルドシューズ



〇とにかく気軽に脱ぎ履き出来るものが望ましい。

 ツーリング先ではよく歩くので軽さも重要。
 そのうえで防水性があればなお良し!

  →アドーネシューズ



こんな使い分けになるかと思われます。

以上参考になりましたでしょうか?

何か他にご質問ございましたら、どんなことでも気軽にお問い合わせください!

 

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以前の記事でもこんなこと書きましたが、ウチの店にこの手の質問をされるとこんな長文が返ってきますよ!(笑)

 

このメールを送った翌日に、このお客様より非常に丁寧な御礼のメールを頂きました。

ご自分の使用状況とブーツの特徴とを比較しながらますます悩みが尽きなくなったようなのですが、メールはこんな文面で締めくくられていました。

 

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自分の好きな時間を過ごすための道具を選ぶこの時間が
また楽しくてたまりませんね。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そうそう!

そーなんですよ!!

 

自分の趣味のためのアイテムを選ぶのは、時として苦しみも伴います。

でもその苦しみや苦悩というものは、間違いなくとてつもなく楽しくもあるのです!!

 

そんな楽しみ(苦しみ?)のお役に立てるのであれば僕としては本当にこんなに嬉しいことはありません。

 

皆さまも用品選びに悩んだ時は本当〜〜〜に遠慮なくお気軽にお問合せくださいね!

 

 

 

| kushitanimeit | 商品掘り下げ解説 | 12:38 | - | - | pookmark |
2016.05.24 Tuesday
レインスーツ選び方のポイント:KUSHITANI名東店
それではお約束通り、「ロングツーリングに最適なレインスーツの選び方のポイント」を掘り下げていきましょう。
昨日の記事と重複する部分はあるかもしれませんが、まぁ「まとめ」的な記事としてお読みください。

(1)オートバイ専用設計になっているかどうか?

当たり前のことですが、やはりオートバイ用に使用するにはオートバイ専用設計のものが適しています。
登山用とオートバイ用では設計思想がかなり異なります。

登山用の場合は、防水・透湿性能にプラスして徹底した軽量化・コンパクト化に心血を注いでいます。
しかしオートバイ用の場合、軽量なあまり薄手の素材を使用しますとバタツキの原因にもなりますよね。

オートバイ用専用設計のレインスーツは、開発に重きを置いているのは大まかに以下の3点です。

 ○前面にかかる水圧に耐える性能

これはやはりオートバイ用特有の開発ポイントでしょう。
何しろオートバイは登山とは比較にならない程前面からの水圧にさらされます。

そこでポイントです。

まずは前立てフラップがちゃんと装備されているかどうか?というところに注視しましょう。



昨今のアウトドア用は止水ファスナーになっていることが多く、前立てフラップは省略する傾向にあります。
(やはり軽量化とコンパクト化のためですね)

最近の止水ファスナーはかなり性能が上がっておりますが、それでもオートバイ用として考えるとここはやはり深めの防水フラップが装備されているかどうかはかなり大事です。

それと次。

ここは案外見落とされがちです。



「パンツの前にファスナーを装備していない」というのも大事なポイントです。

ここにファスナーが着いていると、ほぼ一発でここから浸水します(経験済み)。


次のポイントです。

 〇各部にバタツキ防止機能を備えている

これは昨日も触れましたけど、ここが一般のアウトドア用と異なるところですね。



こういうフラップというのは重量増や嵩張りの要因になりますが、オートバイ用の場合はそれよりも「バタつかない」というのはかなり重要な要素です。

DSC01263.jpg

こんな風にリフレクターが装備されていると尚良しですね。


 〇カッティングがオートバイ用に考えられている

これはもう実際に試着してオートバイに跨ってみましょう!
(そしてそれをさせてくれるショップを選びましょう)

全体のカットがオートバイに乗ってストレスのない立体裁断のものならば申し分ありませんが、一番大事なのは「裾丈の長さ」です!

ここは絶対に「実際に着用してオートバイに跨った時にくるぶしが隠れる裾丈が確保されているかどうか?」ということを試してくださいね!


では次です。

 (2)透湿性能にはそれほど拘らなくてもOK

防水・透湿素材の最高峰である「ゴアテックス」の他の素材に対するアドバンテージは、やはりその突出した耐水圧と透湿性能でしょう。

とにかくゴアテックスが登場する以前というのは、これを両立した素材というのはまさに「あり得ない夢の素材」だったのです。

そしてゴアテックスの圧倒的な透湿性能の恩恵を受けたのはまず登山でした。

登山は発汗量が多いうえ、その汗が身体を冷やすと夏でもリアルで凍死の危険に晒されてしまいます。

しかしオートバイはほとんど発汗のないレジャーです。
もちろん夏場はオートバイでも蒸れるより蒸れない方がベターなことは違いありませんが、少々の透湿性能の差が致命的な事態にはなりません。

ひとつの基準として、耐水圧20,000mm以上、透湿性能8,000g/m×2/24h以上あれば充分です!

(ちなみにゴアテックスはそれぞれ45,000mm、13,500gです)

したがいまして、選択に悩んだ時には、透湿性能の数値よりも各部の造り込みを優先しましょう!

では次!

 (3)選ぶのなら2レイヤーよりも3レイヤー

昨日も書きましたように個人的にはこれが一番大事なポイントだと考えています。

この「2レイヤー」とか「3レイヤー」というのはレインスーツの素材の構造のことです。

レイヤーというのは解説するまでもなく「重なり」のことですので、素材の積層構造の違いなんですね。

まずはクシタニのレインスーツを見てみましょう。

DSC08310.jpg

これはクシタニのレインスーツに限らず、一般的なレインスーツのほとんどに採用されている構造です。

このようにメッシュの裏地が装備されています。

DSC08312.jpg

このような構造のものを「2レイヤー」と呼称します。

分かり易く概念図を作りました。

K5164.jpg

読んで字の如く、重なっているのは2層。
表地と防水フィルムの二層です。

よって2レイヤーということですね。

便宜上表地と防水フィルムを「接着」と表記しておりますが、この方法についてはフィルムを圧着したり、コーティング素材を塗布したり方法は様々ですね。

注目すべきなのは、「フローティング構造のメッシュ裏地が付いている」ってことです。

それに対して昨日ご紹介したモンベルの「ストームバイカー」です。


DSC01268.jpg

裏地も防水フィルム(コーティング)と共に圧着されています。

概念図はこうなりますね。

R1014314.jpg

表地・防水フィルム・裏地の三層を全て接着(圧着)しているから「3レイヤー」というわけです。

ではなぜ、2レイヤーよりも3レイヤーの方が圧倒的にオススメなのか?
見て貰えば分かる通り根本的な防水性能に関わる部分ではありませんよね?

これは経験されたことが多いと思いますが、「レインスーツを着たり脱いだり」という作業が圧倒的に3レイヤーの方がやりやすいのです。

2レイヤーの場合は、メッシュの裏地が固定されていませんので、どうしても着脱の時に「引っ掛かり」が発生します。
ジャケットの上に重ね着しよう・・なんて時は、ジャケットに装備されているストラップベルトなどに引っ掛かり、それがスムーズな着脱を妨げます。

特にパンツ側はその弊害が顕著ですね。


DSC08313.jpg

元々「推奨される行為ではない」とお断りはしておきますが、こういうメッシュ裏地構造ですと、「ブーツを履いたままレインスーツのパンツを着用すること」はほぼ不可能です。

ブーツが絶対途中で引っ掛りますからね。

こういう着脱性の良し悪し・・・というのは、一見大したことないように思えますが、長い旅になればなるほど、こういう些細なところでストレスの要因があるかないか?ってのは物凄く大事なことなんですよね。

そもそも雨というだけで心理的なストレスが大きくなるツーリングの際に、レインスーツの着脱がやり易いか否か?ってのは大げさでなくツーリングの快適度を大きく左右するのです。

実際数年前の夏のことですが、その年の北海道は「一ヶ月に3日しか晴れがなかった」と言われたほどの悪天続きで、そんな中二週間ほど旅をした常連さんが、旅から帰ってすぐに3レイヤーのレインスーツをお買い求めにお越しになりました。

その時常連さんが持っていっていたのが2レイヤーのレインスーツで、連日続く雨にウンザリする中、いかに「レインスーツの着脱性というものが旅の快適度を左右するのか?」ということを身を持って体験されたわけです。

今回の記事は、商品の紹介以前の「商品選びのノウハウ」に属することですので、他のメーカーさんのレインスーツを検討する時にもぜひ参考にしてくださいね!

実はクシタニの先々代のクシタニレインスーツのフラッグシップモデル、「ゴアテックスパックライトレインスーツ」は、クシタニ史上・・・というよりもオートバイ用レインスーツ史上における最高傑作、もうこのジャンルの一つの到達点と言っても過言ではない出来栄えだったのですが、残念ながら生産中止になってしまいました。

市場の流通在庫も枯渇しておりますが、このレインスーツは真剣な話「オークションに出品されたら中古品でも定価で・・いや、少々オーバーしてでも落札しておけ!」と言い切ってもいい逸品です。

もちろん僕も所有しておりますので、機会があれば詳細にご紹介いたしますね!
 
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