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2016.05.24 Tuesday
レインスーツ選び方のポイント:KUSHITANI名東店
それではお約束通り、「ロングツーリングに最適なレインスーツの選び方のポイント」を掘り下げていきましょう。
昨日の記事と重複する部分はあるかもしれませんが、まぁ「まとめ」的な記事としてお読みください。

(1)オートバイ専用設計になっているかどうか?

当たり前のことですが、やはりオートバイ用に使用するにはオートバイ専用設計のものが適しています。
登山用とオートバイ用では設計思想がかなり異なります。

登山用の場合は、防水・透湿性能にプラスして徹底した軽量化・コンパクト化に心血を注いでいます。
しかしオートバイ用の場合、軽量なあまり薄手の素材を使用しますとバタツキの原因にもなりますよね。

オートバイ用専用設計のレインスーツは、開発に重きを置いているのは大まかに以下の3点です。

 ○前面にかかる水圧に耐える性能

これはやはりオートバイ用特有の開発ポイントでしょう。
何しろオートバイは登山とは比較にならない程前面からの水圧にさらされます。

そこでポイントです。

まずは前立てフラップがちゃんと装備されているかどうか?というところに注視しましょう。



昨今のアウトドア用は止水ファスナーになっていることが多く、前立てフラップは省略する傾向にあります。
(やはり軽量化とコンパクト化のためですね)

最近の止水ファスナーはかなり性能が上がっておりますが、それでもオートバイ用として考えるとここはやはり深めの防水フラップが装備されているかどうかはかなり大事です。

それと次。

ここは案外見落とされがちです。



「パンツの前にファスナーを装備していない」というのも大事なポイントです。

ここにファスナーが着いていると、ほぼ一発でここから浸水します(経験済み)。


次のポイントです。

 〇各部にバタツキ防止機能を備えている

これは昨日も触れましたけど、ここが一般のアウトドア用と異なるところですね。



こういうフラップというのは重量増や嵩張りの要因になりますが、オートバイ用の場合はそれよりも「バタつかない」というのはかなり重要な要素です。

DSC01263.jpg

こんな風にリフレクターが装備されていると尚良しですね。


 〇カッティングがオートバイ用に考えられている

これはもう実際に試着してオートバイに跨ってみましょう!
(そしてそれをさせてくれるショップを選びましょう)

全体のカットがオートバイに乗ってストレスのない立体裁断のものならば申し分ありませんが、一番大事なのは「裾丈の長さ」です!

ここは絶対に「実際に着用してオートバイに跨った時にくるぶしが隠れる裾丈が確保されているかどうか?」ということを試してくださいね!


では次です。

 (2)透湿性能にはそれほど拘らなくてもOK

防水・透湿素材の最高峰である「ゴアテックス」の他の素材に対するアドバンテージは、やはりその突出した耐水圧と透湿性能でしょう。

とにかくゴアテックスが登場する以前というのは、これを両立した素材というのはまさに「あり得ない夢の素材」だったのです。

そしてゴアテックスの圧倒的な透湿性能の恩恵を受けたのはまず登山でした。

登山は発汗量が多いうえ、その汗が身体を冷やすと夏でもリアルで凍死の危険に晒されてしまいます。

しかしオートバイはほとんど発汗のないレジャーです。
もちろん夏場はオートバイでも蒸れるより蒸れない方がベターなことは違いありませんが、少々の透湿性能の差が致命的な事態にはなりません。

ひとつの基準として、耐水圧20,000mm以上、透湿性能8,000g/m×2/24h以上あれば充分です!

(ちなみにゴアテックスはそれぞれ45,000mm、13,500gです)

したがいまして、選択に悩んだ時には、透湿性能の数値よりも各部の造り込みを優先しましょう!

では次!

 (3)選ぶのなら2レイヤーよりも3レイヤー

昨日も書きましたように個人的にはこれが一番大事なポイントだと考えています。

この「2レイヤー」とか「3レイヤー」というのはレインスーツの素材の構造のことです。

レイヤーというのは解説するまでもなく「重なり」のことですので、素材の積層構造の違いなんですね。

まずはクシタニのレインスーツを見てみましょう。

DSC08310.jpg

これはクシタニのレインスーツに限らず、一般的なレインスーツのほとんどに採用されている構造です。

このようにメッシュの裏地が装備されています。

DSC08312.jpg

このような構造のものを「2レイヤー」と呼称します。

分かり易く概念図を作りました。

K5164.jpg

読んで字の如く、重なっているのは2層。
表地と防水フィルムの二層です。

よって2レイヤーということですね。

便宜上表地と防水フィルムを「接着」と表記しておりますが、この方法についてはフィルムを圧着したり、コーティング素材を塗布したり方法は様々ですね。

注目すべきなのは、「フローティング構造のメッシュ裏地が付いている」ってことです。

それに対して昨日ご紹介したモンベルの「ストームバイカー」です。


DSC01268.jpg

裏地も防水フィルム(コーティング)と共に圧着されています。

概念図はこうなりますね。

R1014314.jpg

表地・防水フィルム・裏地の三層を全て接着(圧着)しているから「3レイヤー」というわけです。

ではなぜ、2レイヤーよりも3レイヤーの方が圧倒的にオススメなのか?
見て貰えば分かる通り根本的な防水性能に関わる部分ではありませんよね?

これは経験されたことが多いと思いますが、「レインスーツを着たり脱いだり」という作業が圧倒的に3レイヤーの方がやりやすいのです。

2レイヤーの場合は、メッシュの裏地が固定されていませんので、どうしても着脱の時に「引っ掛かり」が発生します。
ジャケットの上に重ね着しよう・・なんて時は、ジャケットに装備されているストラップベルトなどに引っ掛かり、それがスムーズな着脱を妨げます。

特にパンツ側はその弊害が顕著ですね。


DSC08313.jpg

元々「推奨される行為ではない」とお断りはしておきますが、こういうメッシュ裏地構造ですと、「ブーツを履いたままレインスーツのパンツを着用すること」はほぼ不可能です。

ブーツが絶対途中で引っ掛りますからね。

こういう着脱性の良し悪し・・・というのは、一見大したことないように思えますが、長い旅になればなるほど、こういう些細なところでストレスの要因があるかないか?ってのは物凄く大事なことなんですよね。

そもそも雨というだけで心理的なストレスが大きくなるツーリングの際に、レインスーツの着脱がやり易いか否か?ってのは大げさでなくツーリングの快適度を大きく左右するのです。

実際数年前の夏のことですが、その年の北海道は「一ヶ月に3日しか晴れがなかった」と言われたほどの悪天続きで、そんな中二週間ほど旅をした常連さんが、旅から帰ってすぐに3レイヤーのレインスーツをお買い求めにお越しになりました。

その時常連さんが持っていっていたのが2レイヤーのレインスーツで、連日続く雨にウンザリする中、いかに「レインスーツの着脱性というものが旅の快適度を左右するのか?」ということを身を持って体験されたわけです。

今回の記事は、商品の紹介以前の「商品選びのノウハウ」に属することですので、他のメーカーさんのレインスーツを検討する時にもぜひ参考にしてくださいね!

実はクシタニの先々代のクシタニレインスーツのフラッグシップモデル、「ゴアテックスパックライトレインスーツ」は、クシタニ史上・・・というよりもオートバイ用レインスーツ史上における最高傑作、もうこのジャンルの一つの到達点と言っても過言ではない出来栄えだったのですが、残念ながら生産中止になってしまいました。

市場の流通在庫も枯渇しておりますが、このレインスーツは真剣な話「オークションに出品されたら中古品でも定価で・・いや、少々オーバーしてでも落札しておけ!」と言い切ってもいい逸品です。

もちろん僕も所有しておりますので、機会があれば詳細にご紹介いたしますね!
 
| kushitanimeit | - | 19:01 | - | - | pookmark |