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2019.09.13 Friday
冬物ジャケットのインナーのみ二種販売始めました!:KUSHITANI名東店

今期はちょっと新しい試みの販売が開始されました。

 

DSC03239.jpg

 

コレです。

 

K-2697 ダウンライクミッド です。

 

カタログには、(冬の定番としてラインナップされている)ホワイトグースダウンジャケットと並んで掲載されていますので、冬用のミドルレイヤーの一種というイメージを抱いていらっしゃる方も多いかもしれませんが、実は根本的に立ち位置が異なったアイテムです。

 

実はコレ、インナー脱着式のウインタージャケットに標準装備されているインナーを単体で別売りしているものなんですね。

 

DSC03241.jpg

 

つまりこれです。

これだけの販売を始めたわけです。

 

これはクシタニの長い歴史で初の試みではないでしょうか?

そもそもインナー脱着式のウインタージャケットの普及がこの4〜5年ですしね。

 

そういうわけで、一般的なミドルレイヤーのようにウインタージャケットのインナーに着こむには嵩張り過ぎて無理があります。

 

持ち運ぶにもそれほどコンパクトになりませんしね。

 

それじゃあこれを単体で買うとどんな使い道があるのでしょうか?

 

最も一般的な使い道は「春秋ジャケットと組合わせる」ことでしょう。

 

最近のクシタニ春秋ジャケットには、袖と襟にインナーのジョイントループが装備されておりますので、ジャケットとこのインナーを冬物と同じように連結することが可能です。

 

冬物と春秋物の最も大きな違いは「中綿の有無」ですし、冬物を冬物として機能させているのはほぼこの中綿の保温性によってですから、「理屈だけで言えば」春秋ジャケットにこのインナーを組み合わせれば冬物と同等の性能が確保されるわけです。

 

 

ただしこの中綿を装着することによって、手持ちの春・秋ジャケットを、(冬物として専用設計されたものと遜色なく)機能させるためには下記の条件が必要となってきます。

 

 (1)手持ちの春・秋用ジャケットに、このインナーを装着出来るだけの物理的クリアランスがある

 

 (2)手持ちの春・秋用ジャケットに、冬物と同等の防風性能がある

 

(1)に関しては以前この記事にも書きましたね。

冬物のサイズ設定は「インナーありき」で設計していますので、同じサイズでも春・秋モデルと冬物とではサイズ感が変わってきます。

 

冬物のアウターだけを着るとダブつきが発生しますが、逆もまた然りで、春・秋物はそれほど分厚いインナーを着込むようにはそもそも出来ていないのです。

 

まずはここがポイントです。

お手持ちの春・秋ジャケットにこのインナーが着込めるのかどうか?

それはもうお店にお手持ちのジャケットを持ってきていただいて実際に試してみるのが最も確実な検証方法です。

 

他社さんのジャケットでも全く遠慮することはありません!

どうぞご自由に試してみてください。

 

そして(2)ですが、基本春・秋用ジャケットのほとんどはしっかりした防風フィルムがラミネート(コーティング)されていますので、生地の防風性能は冬物のアウターと同等程度あると考えてもらって差し支えありません。

 

しかし大事なのはその構造です。

 

それでは僕の手持ちの春・秋用ジャケットで検証してみましょう。

 

DSC03244.jpg

 

クラリティジャケットです。

 

もう初期も初期のド初期モデルですね。

今となっては博物館行きレベルの希少品です。

 

最も問題になってくるのがこの部分です。

 

DSC03245.jpg

 

ファスナーが剥き出しじゃないですか。

これが温度が下がって来た時にジワジワと冷気を侵入させてしまうのです。

 

対して冬物(ウインタークラリティジャケット2019年モデル)の前身ファスナーには、こうした「防風フラップ」が標準装備されています。

 

DSC03243.jpg

 

これの有る無しで体感温度はかなり違ってきます。

 

そしてここですね。

 

DSC03242.jpg

 

冬物には(全モデルではないですが)、下からの風の侵入を防ぐストームガードが装備されています。

 

 

春秋物のクラリティジャケットには装備されていません。

 

DSC03246.jpg

 

やっぱりこの辺が、それぞれ設定している温度域が異なった設計の差なわけです。

 

同じストーブを炊いていても、一般的な本州の住宅よりも、北海道の家屋のように全ての窓が二重構造になっているような寒冷地仕様の家屋の中で炊いた方がより効果的ですよね?

 

それと同じことです。

 

つまり上記の条件を満たした春秋ジャケットと組合わせれば、ほぼ冬物と遜色のない性能が確保できますが、そこまでの作りではないジャケット(↑のクラリティジャケットのような)場合は、概ね冬物の7〜8掛けくらいの保温性能と思ってもらっていいかと思います。

 

多分走り始めは同等の保温性能が確保されるでしょうけど、走ってる時間が長くなればなるほど両者の差はジワジワ広がっていくと思われます。

 

ただし「冬はそれほど走らないので、完全に冬用として設計されたジャケットまでは必要ないしそこにお金をかけられない」という方で、「せいぜい11月くらいまで耐えられればいいので冬物の8掛けの性能で充分」という方にはとても便利なアイテムであることは間違いありません。

 

価格も冬物ジャケットのほぼ半額ですしね!

 

そしてもう一つがコレ。

 

DSC03240.jpg

 

パッと見違いが全然分からないと思いますが、こちらはアロフトジャケットなどのフラッグシップ系ジャケットに装備されているダウンインナーです。

 

こちらも用途としては上にご紹介したダウンライクミッドと同様なのですが、それにプラスした需要が一定あるかと思います。

 

と・・・言いますのも、アロフト系のジャケットの保温性能を、他のジャケットよりも優位にしている要因はほぼ全てこの中綿性能にあるわけです。

 

簡単に言えば、アロフトジャケットが他のジャケットよりも暖かいのは、ひとえにこのダウンの中綿が化繊の中綿よりも暖かいからなのです。

 

そうすると、「今持ってる化繊のインナーの冬物を、このインナーと換装してしまえばアロフトジャケット並みの性能が得られるのか!」と思いますよね?あなた今まさにそれを考えましたよね??www

 

まあ概ね正解です。

 

しかしですねぇ・・・・

今の化繊の性能って相当高いですからね。

 

いくらダウンインナーの方が温かいと言っても、僕の経験則的に言えばその差はせいぜい「10%程度」です。

 

ま〜こういう保温性というのはなかなか数値化出来ないので断言するのは難しいのですが、20%の差はないだろうとは言い切れます。

 

そうなると、わざわざ2万4千円かけて手持ちのジャケットの中綿と換装しても、そう劇的な変化は望めません。

 

そもそもアロフトジャケット系とその他のスタンダードな冬物の防寒性能の差だってその程度なんですよ。

 

ミドルレイヤーの工夫次第で簡単に補完出来る程度の差しかありません。

 

これはよく店頭でも申し上げるのですが、保温性というのはパソコンのCPUの性能と一緒で、「性能が高くて困ること」って無いわけです。性能が高いことによって、使い勝手が悪くなることはないですから。

唯一の問題は価格差で、それはインナーも一緒でしょう。

 

メチャクチャ動画や高画質画像をイジる人にとっては「少々値段は高くても、少しでも(例え10%程度の上乗せでも)性能が高い方がいい」ということになるわけですが、普通にワードやエクセルをやるにあたって、Core i7とCore i5の差を感じられる人なんてまずいないでしょ?(最近パソコン買ってないので例えが古かったら申し訳ないんですがww)

 

それと同じわけです。

 

上記のように「手持ちの春・秋ジャケットに装着する」という用途の場合、「少しでも性能の高い物を・・・」ってことでダウンを選択するのはアリでしょう。

その価格差は4千円ですから、悶絶する程悩む価格差ではありません。

 

ダウンの場合、その絶対的保温性能の高さにプラスして「軽くなる」というメリットもありますしね。

 

ただ既に化繊の冬物を持っている方が、ダウンと換装しても、そう劇的な変化は望めないであろうことだけは充分予想出来ます。

 

しかしこういうのは趣味の世界の話しですからね。

200馬力のオートバイが205馬力になるのであればお金に糸目を付けない!っていう方には、まぁ買えば満足感は得られるんじゃないでしょうか?(笑)

 

上位モデルのパーツと換装している・・・というだけでそれなりに所有感は増しますし、趣味のグッズってそういうところも大事ですからね。

 

以上のように使い方はそれなりに絞られてはくるのですが、これまでには無かった画期的な販売形態であることは確かです。

 

以前(ゴアテックス時代)から、「このフラッグシップモデルの中綿だけ売ってほしい」という要望はちょくちょくありましたのでようやく実現したとも言えるわけです。

 

例によって数量限定ですのでお早目にど〜ぞ〜!

 

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